『鳥類学者のファンタジア』他

奥泉光『鳥類学者のファンタジア』読了(5日)。

鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

10年ぶりに再読。「傑作だ」という感覚だけ残っていて細かい内容をまったく覚えていなかった。唯一覚えていたのところも「アレ?こんなに最初の方に出てくるんだっけ?」。読んでいる間、ひたすらに楽しかった。頭の中で音楽が鳴りっ放し。

莫言『牛 築路』読了(8日)。

牛 築路 (岩波現代文庫)

牛 築路 (岩波現代文庫)

短くっても莫言だ。小学生男子かお前は、と言いたくなるような「タマタマ」連呼もそうだけど(「牛」)、ぞくっとする描写。特に「築路」のp.296からの楊六九(ヤンリュウジョウ)の過去といまが交互に語られるところがすごい!

アガサ・クリスティー『ポケットにライ麦を』読了(9日)。

クリスティーの小説は、子どものとき、と言っても中学生くらいにポワロシリーズにハマってほとんど読んだが、マープル物は初めて。
なにこれ、傑作じゃないか!マープルの「憤怒の表情」が印象的。あとは最後。胸がぎゅーっと締め付けられた。でやっぱりマープルの表情がすごいんだ。クリスティー読んで泣くとは思わなかった……。

木村榮一ラテンアメリカ十大小説』読了(11日)。

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)

おもしろかったー。とりあえずリョサ『緑の家』プイグ『蜘蛛女のキス』とコルタサルの何かを読んでみようと思う。まつりだまつりだ!ラテンアメリカまつりだ!

■キャロル・オコンネル『氷の天使』読了(17日)。

氷の天使 (創元推理文庫)

氷の天使 (創元推理文庫)

やっぱりオコンネルは好みど真ん中をついてくる。マロリーも魅力的だけど、他の登場人物の怪しさもいい。特にじーさんばーさん。『アマンダの影』以降も新カバーで出し直してください。東京創元社さま!

■というわけで、私はけっこう元気です。

マイケル・コックス『夜の真義を』をちょっとずつ読んでいるところだが、なんだかボーっとして進まない。