5/25〜5/29(中欧旅行記3)
5月25日(金)
晴れ。ちょっと早めに起きてホテルのレストランで朝ごはんを食べる。窓側の席を陣取って朝からスパークリングワインだ。しかも2杯飲む。後ろ髪を引かれまくりながらチェックアウト。レセプションのおにいさんが日本語で最後のあいさつしてくれる。私たちも"Děkuju. Na shledanou." と言ってみた(ありがとう。さようなら)。ホテルで呼んでもらったタクシーに乗ってプラハ本駅へ。駅のキヨスクでお土産用にピルスナーウルケル0.33lのを3本とウィーンのホテルで飲むため0.5lを1本買う。重いが酒のためならがんばれる。あとはお金を使い切るためチェコ語の小さい本も。10:42発の電車でウィーンへ。本でも読もうかと思ったがあまり進まず。そしてトイレの紙の質がすごかった。あれはわら半紙じゃないのか。15時半前にウィーンのマイドリング駅着。そこから地下鉄で西駅。毎度おなじみ駅ビルで夜ごはんを買い込み前と同じホテルにチェックイン。こんどは時間が早かったせいかテラス付きのいい部屋だった。着替えて楽友協会へ。
Ladu Rupuのピアノコンサート。ヒゲもじゃ熊おじさんみたいな人なのになんて繊細な音を出すんだ。曲と曲の間に観客がいっせいに身じろぎをするとそのざざざざ、という音がものすごく響いてなるほど世界一の音響だと妙なところで感心してしまう。
プログラムはシューベルト「4つの即興曲D935」、フランク「前奏曲、コラールとフーガ」、シューベルト「ピアノソナタ第16番イ短調D845」。ホテルに戻ってチェコで買ったウルケルを飲みながらウィーンで買ったチキンサラダを食べる。
テレビを付けたらたまたまgleeが流れてきたので言葉がわからないまま見る。そのあと世界のCM集みたいなのをやっていてカップヌードルの"hungry?"も流れる。懐かしい。
5月26日(土)
晴れ。ナッシュマルクトの隣でやっている蚤の市に行く。アンティークもあったけれど、どちらかというと家のいらないものを持てきちゃったぜという印象。ついでに近くにあるマジョリカハウスとメダイヨンマンションも見る。
なんか立派な建物お腹いっぱい状態なのでオットー・ワーグナーのアホ建築には癒しすら感じてしまう。ナッシュマルクトを冷やかしてケバブの屋台でケバブサンドを買って公園のベンチで食べる。来た道をちょっと戻ってセセッシオンへ。
一応企画展も見て地下にあるクリムトの「ベートーヴェン・フリーズ」。近くで見られるように足場みたいなものが設置されているので何度も何度もぐるぐる周る。第3場面で「歓喜の歌」が確かに聞こえた。本当にすばらしい。これを見るためにウィーンに来たのだから。次は「世界一美しい図書館」国立国会図書館プルンクザールへ。
おお、確かにすごい。これでなんだかすごい図書館を三箇所見たことになる。アルベルティーナの前にあるスナックスタンドでウルケル瓶が売られているのを発見し、とりあえず飲む。15時からのオペラ座見学ツアー(日本語!)のため、オペラ座へ移動。
舞台裏まで見せてくれて写真も撮り放題(のわりに撮っていないのだが)。
なんかスッポンみたいなところから作業員のかっこいい兄ちゃんが出てきたときにはどよめきが起こった。友人は写真も撮っていた。このガイドがたのしくて夜のオペラへの期待が高まってくる。
さっきのスナックスタンドでソーセージとウルケルを買ってオペラ座近くのスーパーでも買出しをしてホテルへ戻る。着替えて再びオペラ座へ。開演まで時間があるのでバルコニーにある休憩室でスパークリングワイン!席は平土間の一番後ろ。演目はドニゼッティ作曲「ロベルト・デヴリュー」で主役のエディタ・グルベローヴァのかっこいいこと!
オペラのことを(も)何も知らないけれどこの人がとんでもない人だっていうのはわかる。しかしすぐ後ろの立見席にいたオシャレイタリア男が風邪を引いているらしく、歌の合間合間で顔を下(つまり私たちの頭頂部)に向けて咳をするのには参った。おまえが触るタッチパネル、全部反応しないようになれ!と呪う。しわぶき野郎はともかく大満足でホテルへ。スーパーで買った惣菜とソーセージを適当に温めて食べる。ウルケルを飲む。うまい。
5月27日(日)
晴れ。明日は飛行機に乗るだけなので今日が観光できるラストチャンス。しかしのろのろと朝ごはん(昨日買った白アスパラを茹でてハムと一緒に食べた)を食べて昼くらいに出発。まずはまだ行っていなかった美術史博物館へ。とりあえずマリア・テレジアおばさんに御挨拶。
どーんとした建物の中は「美の殿堂」。まずはクリムトの壁画。期間限定で橋がかかっているため目の前で見られた。
エロいエロい。あとはブリューゲル「バベルの塔」「雪中の狩人」、フェルメール「絵画芸術」、ラファエロ「ベルヴェデーレの聖母」などなどなどなど。本当はここのカフェのサンデーブランチに入りたかったが予約が必要だったらしく断念。ミュージアムショップでシルバーのブレスレットを買う。お腹も減ってきたのでアルベルティーナの地下にあるレストランへ行く。ウィーンでは適当なものしか食べてなかったので最後くらいウィーン料理を食べなくてはと思いビールとヴィーナーシュニッツェル(豚)。
うまい。だってトンカツだもの、これ。満腹したのでゲーテ像のわきを通って造形美術アカデミー絵画館へ。
目当てはボッシュ「最後の審判」。変な生き物がいっぱい描いてある。美術館を出てシラー像の近くのベンチで休憩する。ブルクガルデンを歩いているとモーツァルト像がいたのでト音記号と一緒に写真を撮った。
一応ウィーン観光のお約束らしいので。シュテファン寺院の近くに行きお土産を買う。疲れたのでホテルザッハーの高級じゃないほうのカフェに入る。白ワイン頼む。友人はコーヒーとついにザッハトルテを。ひとくち貰うが決してまずくはない。なんというか「普通」。ホテルに戻りとっととシャワーを浴びてしまう。その間友人が夕飯の準備を始めていてくれた。今朝の残った白アスパラのゆで汁にブイヨンと塩と野菜と米をぶちこんだ謎の料理。うまい。久しぶりの米だ。ウルケルで乾杯する。
5月28日(月)
晴れ。6時起き。ウィーンからの飛行機でサンドイッチが出るはずなので朝ごはんは食べずに8時前にチェックアウトする。西駅からシャトルバスに乗って空港まで向かう。45分くらいでウィーン国際空港到着。まだ時間はあるのでマックカフェでコーヒーだけ飲む。スーツケースを預けて免税店で買物する。インペリアルトルテを買い足し、エトロで自分用のストールを買う。安くてうれしい。11:15発の飛行機に乗る。やはりサンドイッチが出たがチキンのマヨネーズ和えとはちみつが入ったものだった。誰が考えたんだろうこのメニュー。3時間もかからずにヘルシンキに着く。ユーロを使い切るためまた買物。日本では興味を持ったこともないマリメッコのポーチなんかも買ってしまう。あとはローズマリーの入ったクラッカーなんかも。サルミアッキのパッケージがすてきなので買いたくなるが誰も喜ばないので諦める。カフェでビールを飲んで搭乗口へ。日本人だらけで「ああここはもう日本だ」と思う。ヘルシンキは曇り。雨が降りそう。17:15発成田行きに乗る。離陸はそこまで揺れなかったのでほっとする。機内食はカレーを選ぶ。
あと行きに飲んでおいしかったフィンランドビール。食後にまだ残っているユーロを使うためシャンパンを頼んで「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」を見ながら飲む。至福。腐りっぷりがおもしろい。途中1度寝て、また起きて途中から見て朝食まで寝る。
5月29日(火)
晴れ。8:55成田着。着陸もスムーズだった。高速バスで地元駅まで帰り父親に迎えに来てもらう。スーツケースを開けウルケルの無事を確認する。両親にお土産を渡し、母の用意した冷やし中華を食べる。おいしい。酸っぱいしょうゆ味ってこんなにおいしいものだったのか。スーツケースの中身を全部出し終えてお風呂に入る。シャワーと湯船が別って最高だ。夕ごはんを食べた後ぼんやりと過ごす。寝たら休みが終わってしまうので寝たくはないが眠くて仕方がない。諦めて布団に入る。